実習生問題を「共生」という観点で考えてみた。
みなさん、こんにちは。
今日もお立ち寄りいただき、ありがとうございます。
さて、最近、ニュースの特集でとりあげられていたレタス産地の「技能実習生問題」。
同じ県内のことで少々心を痛めながら、そして深く考えながら特集を見ていました。
技能実習生とは?
技能実習制度(ぎのうじっしゅうせいど)とは、日本で培われた技術等を開発途上国へ移転し、人材育成を支援することを目的とする日本の制度である。
としています。詳しくはwikiへ。
この制度を利用し、東南アジアから若者が日本のさまざまな技術を学びにやってくるという制度です。そしてその制度に参加している若者を「技能実習生」と呼びます。
日本の技術実習の職種には農業や溶接業、建築などがあるようです。
実は、私は日本語教師の資格を取得してから、実家のある地域で日本語を教えるボランティアグループに所属していました。
そのボランティアグループにもこの実習生の多くが、日本語を学びに来ていました。
今回のニュースを見て、彼らのことを思い出さずにはいられませんでした。
実習生たちはどんな人?
当時、ボランティアグループで知り合った実習生たちは、約20名ほど。
東南アジア諸国、中国からの実習生たちでした。
ほとんどが20代で、明るく元気なイメージ。
そして、ほとんどの実習生たちが国へ仕送りしているようでした。
たまに、国の家族の写真を見せてくれ、家族思いの人が多かったです。
また、ボランティアグループだったので、自治体のイベントに参加することが多かったのですが、展示物の搬入や撤収など、力仕事のお手伝いを率先してやってくれ、女性やご年配の多いグループには頼もしい存在でした。
情に熱く、人懐こい性格というイメージでした。
また、日本語を教えると言っても、日常生活を送る上での日本のマナーや習慣を伝えるということが多かったです。
そんな中で、実習生の労働について、耳にすることがなかったわけではありませんでした。
それでも、彼らはある程度は納得しながら、実習期間を過ごしている様子でした。
休日や夜間、実習(という名の仕事?)をこなせば、報酬が増えるからでした。
本国の3倍の収入となること、3年という期間があること、そして日本帰りの実習生となると、本国での就職が有利となることが納得する条件のようです。
と、ここまでは当時の私が見た実習生のことです。
現在とは少し違うかもしれませんし、似た状況かもしれません。
参考程度に読んでいただければと思います。
「共生」という観点で考えてみた。
さて、ここから考えたことをまとめてみます。
うまく伝わるでしょうか。がんばります。
まず、
「事業主さんにだまって、どこかへ行ってしまうのはダメ!」
過酷な労働を理由に夜逃げのように姿を消してしまう実習生がいるようです。
これは、誰が何と言おうと、実習生が悪い。
事業主さんは実習生を受け入れている農家さんや工場長さんなどですね。
いくらつらくても、黙って姿を消してしまうのは、社会人としておかしいです。
これは大前提として、なるべく実習生とも事業主さんとも中立な立場で私の考えを書いてみます。
「地域の担い手を育てる気持ちで、受け入れる」
実習生を受け入れる事業主さんの地域は、過疎化や超高齢化が進んだ地域であると推測できます。
若者がいないから、外国人実習生に頼っているわけですからね。
実習生が実習期間を終えたら、帰国してしまいます。
だからと言って、働くだけ働かせておくというのは、どうでしょう。
ひとつ、違う角度で考えてみます。
災害が起きた時です。
高齢者ばかりでは被害が大きくなるばかりです。
上にも書きましたが、実習生は情が厚く、人懐こい性格の方が多いです。
そして、若いため、災害時にはきっと頼りになる存在となります。
頼られれば、誰も悪い気はしません。
そんな信頼関係を築くためにはどうしたらいいか。
日頃の付き合い如何だと思います。
一緒に働く一社会人として、あたたかく迎え入れ、心を交わすこと。
ありきたりの言葉となってしまいましたが、これが一番です。
あたたかく迎え入れるとは、お殿様待遇にしなくてはいけないというわけではなく、
家族のように時には叱り、時には慰めたりといった人間らしい関係を築いていくことだと考えます。
共に生きていく。
そのためには、どうしたらいいか。
これが、研修生問題で考えた私の考えです。
研修生も事業主さん、受け入れの自治体の皆さんがハッピーになる社会になることを心より期待しています。