JLPT N2「務める」「勤める」「努める」の意味の違い、知ってる?
Nihongo friends のみなさん、こんにちは。
日本語教師のMIKIです。
みなさんは日本語の漢字、どのくらい読めますか。
日本語を勉強中のみなさんにとって、漢字はとても頭の痛いものかもしれませんね。
一つの漢字にいくつもの読み方があったり、読み方は同じなのに、漢字が違ったり。
とても大変だと思います。
さて、今日は日本語能力試験(JLPT)のN2レベルの漢字について、解説していこうと思います。
今日の漢字はこちら。
「努める」
「勤める」
「務める」
です。
では、早速いってみよう!!
「努める」「勤める」「務める」は何て読む?
この3つの漢字の読み方は「つとめる」と読みます。
そう全て同じ読み方で「つとめる」です。
漢字が違うということは、意味も違うということです。
それでは、一つずつ見ていきましょう。
「努める」の意味と例文
これは自分の力を最後まで使って、がんばることを意味しています。「努力する」とも言います。
例文として次のようなものがあります。
例文1 お客様に満足いただけるよう、社員一同誠意を持って努めてまいります。
少し硬い表現になりますね。
例えば、「勉強、頑張ってるよ」と言いたい時、
例文2 私は毎日勉強に努めています。
というと、硬い表現ですが、
例文3 私は毎日、勉強をがんばっています。
とも言えます。どちらを使うかは、発言する場所や聞き手によって変わってきます。
「勤める」の意味と例文
これは「勤務する」とも言います。「(会社で)働く」という意味になります。
ここで、大事なのは「会社で」という点です。
例文を見てみましょう。
例文4 私の父はソニーに勤めている。
「務める」の意味と例文
これは「役目を負う」「役割を持つ」という意味で、「勤める」と区別がつきにくい漢字ですね。
例文を見てみましょう。
例文5 私の父は社長を務めている。
「社長」という「役割」を持っているということです。
「役割」は「役職」と考えるとわかりやすいですね。
例文6 私はこのプロジェクトリーダーを務めている山田です。
注意したいのは、次のような言い方はできないのです。
例文7 × 私はコンビニのアルバイトを務めています。
「アルバイト」は「役職」ではないからです。
コンビニを働く場所として言うなら、
例文8 私はアルバイトでコンビニに勤めています。
と言うことができます。
この時、漢字は「勤めて」となることに注意が必要です。
最後に
JLPTのN2レベルの漢字はいかがでしたか。
「つとめる」という漢字は他にもあります。
ぜひ、調べてみてください。
日本語には似た漢字がとても多くあります。また、意味も似たものもあります。
一つ一つ、少しずつ理解していくことが大事です。
これからも、一緒に勉強していきましょう。
[box06 title=”あわせて読みたい”]Book review 「小説ミラーさん」を読んでみた。#1
Book review #2「小説ミラーさん」日本語教師が本気レビュー!!for Japanese laerners
[/box06]